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株式会社富士鳥居は、先代の祖父、栗原角次郎が浅草に、父、啓助が銀座に古美術の店を開業したのを始めとして、1949年に現在の地、原宿・表参道に面して創立されました。
この富士鳥居と申します屋号は、先代の父が戦後間もない昭和23年にこの地に立った折、一面焼け野原だったこの場所から、富士山と明治神宮の鳥居が見えたことに由来しております。現在の地に移りましてからは、生業の古美術ばかりでなく、新作の絵画や美術工芸品の企画・制作・販売を手懸けて参りました。
当時は大戦後の混乱から、まだ日本国内での古美術の需要は少なく、父・啓助は古美術の販売ばかりでなく、店の業態をいち早く在日米軍の高級将校や海外に向けたものに変え、現在の代々木公園から代々木体育館、NHK一体に広がっていたワシントン・ハイツと呼ばれた在日米軍の将校住宅の近くに店を移す決断をいたしました。
今日の表参道はニューヨークやパリ、またミラノの中心街にも見劣りすることの無い街になりましたが、当時の表参道には店舗などほとんどなく、知人達の「こんな場所で商売が成り立つのか。」との声に、父は開業前に、現在でも弊店に従事しております弟・徳助を焼け野原の表参道に座らせ、ワシントン・ハイツとGHQとを行き来する車の数を数えさせたといいます。
昭和二十年代から三十年代にかけて弊店は、横田や立川、三沢や箱根、さらに当時は東洋一と言われたホテル・ニュージャパンに店舗展開いたしました。しかし日本の美術工芸に携わる作家や職人の減少と共に、商品の質・量共に維持することが難しくなり、質を維持するか、支店を維持するかという選択に迫られ、現在では本店だけでの営業をいたしております。お蔭様で70年余、「先ずは美術商として恥ずかしくないものを売りたい。」という、このような先代の姿勢が現在でも皆様の評価に繋がっているものと自負し、私もこの姿勢を守る決意を新たにしているのです。
ワシントン・ハイツは昭和39年の東京オリンピックに向けて変換となりましたが、弊店はその後も各国の大使館や在日の外資系企業の皆様のご利用を頂き、外務省儀典官室認可による在日大使館員免税や非居住者の消費税免税店として、日本人のお客様ばかりでなく、現在でも在日外国人を始めとして多くの外国人の方々にもご利用頂いております。開業より富士鳥居は一貫して、日本製の手描き・手造りにこだわり、日本人のお客様はもとより、外国人の方々にこそ日本人として誇れる美術品をお届けしたいと願い、これからも数ある美術品の中から、より厳選した商品をお届けして参ります。
株式会社 富士鳥居
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前
6-1-10
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最寄りの駅:
東京メトロ千代田線 明治神宮前駅
JR山手線 原宿駅
キデイランド隣り
TEL: 03-3400-2777
FAX: 03-3400-5777
営業時間:午前11時から午後6時
定休日:毎週火曜、第3月曜日
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